『君と彼女と彼女の恋。』を終わらせた話

ネタバレがあるのでまだクリアしていない人は読まないで下さい。
ゲームを紹介された時に言われたのですが、このゲームは体験することがとても重要なゲームなんで、例えばプレイ動画を見るような行為は体験を著しく損なうと思います。
そういうわけでワンクッション入れておきますね

正直に言うとTwitterで「二人目を攻略中に一人目のヒロインがバットを持って殴り込みにくる」って話は聞いていました。
なので一周目である美雪ルートを進めている最中でもそのことがずっと頭から離れませんでした。(ちなみにキャラクターとしては断然アオイ派)
美雪ルートはアオイと言うメタ的な発言をする存在はあったものの、極々普通のギャルゲーと言う感じであんまり面白くはなかった、
やはり本番はアオイルートからで、ついに来た撲殺シーンからは夢中になってプレイ。(ちなみにコミケに行くための夜行バスに乗る直前までプレイしていた)
バグの世界(?)に入る部分の演出では寒気が止まらず、美雪に本気で恐怖をしていた。
どうすればいいのかわからずにとりあえず一度終了してみた時のアオイに安堵感を覚えたり、右クリックをした時の美雪の一言一言にゾクゾクしたり、これもゲームならではの体験だと思う。
そんな美雪相手だけど、終盤で心一ではない自分相手への感情の吐露を踏むととても嫌いにはなれなくて、最後の選択肢では美雪を選びました。
特にウインドウの出ないこちらに向かって話かけてくるシーンの力は凄いですね、あんまりボイス付きエロゲーのエッチシーンって好きじゃないんだけど、
あのシーンで一気に美雪への感情が惹き込まれたと思う。
  
最初に持っていた「メタ的な視点をもったゲーム」と言うイメージは間違いではないけれど、そんな言葉では言い表せないほどの体験を作ってくれたゲームでした。
単純にギャルゲーの女の子が可愛そう〜みたいなともちょっと違くて、ギャルゲーで本気でプレイヤーとキャラクターに恋をさせようとしたらどうすればいいのかって事なのかなって思った。
クリアーしたら見れるスタッフのコメントで「最後の選択肢でプレイヤーに悩んで欲しい」って書いてあってて、本当に悩んだから大成功だと思う。
好き嫌いって話だけでもなくて責任の取り方って視点もあったのかな〜とか思う。(こんなこと言ったら彼女達に失礼だろうか?)
  
『彼と彼女と彼女の恋。』は一度きりしか体験できない、俺と彼女と彼女の恋の物語でした